第二次世界大戦の日本と西洋の心理を描いた映画「戦場のメリークリスマス」を紹介します

この映画をはじめて知ったのは高校一年生のときでした。
当時の社会の先生から「戦場のメリークリスマスという映画はおもしろいよ」と言われて、どんな映画だろうと思い、レンタルビデオ店でこの映画を借りて見ました。それが最初でした。
この映画は第二次世界大戦の日本のジャワにある捕虜収容所を舞台としており、戦争映画ではありますが、具体的な戦闘シーンはまったくありません。日本兵とイギリス兵の交わりを軸に、日本の精神思想と西洋の精神思想の違いを描いていきます。
音楽が秀逸です。音楽は坂本龍一作曲ですが、そのメインテーマはとても美しく、日本と西洋の心の違いをドラマティックに描いていきます。

戦闘シーンが溢れるチャンバラ映画ではなく、兵士の心情を描く映画であり、理解することが難しい映画であるかもしれません。
高校生時代に見たときは、映画のテーマが十分に理解できなかったと思います。
大人になって改めて見て、その言いたいテーマが理解できてきたように思います。

私はイギリス側にも日本側にも感情移入します。
両方の心理が私の心に流れ込んできます。
どちらも真なのです。
日本の心理も西洋の心理もどちらも真であり、二律背反に見えますが、やはりどちらも真で矛盾はしていないように感じます。
人間の感じることは古今東西同じなのかもしれません。
敵に捕まることを恥と考えて死を選ぼうとする日本も、敵に捕まることを恥とは思わず、あくまで兵士であり続ける西洋も、どちらも正しく、それは矛盾していることではないように私には思われます。
私は時に日本の兵士になり、そしてイギリスの兵士になり、その心情に深く入り込みます。
そして、軍人として武人として、相対するのです。
武人としての普遍的な心情が描かれているように思います。

映画は勝者である日本軍と敗者であるイギリス軍という対立で、一方的な拷問や暴力が行われますが、第二次世界大戦が終了し、その立場は逆転します。しかし、彼らは武人としての信念を変えません。そして、その信念のままに死んでいったように思われます。
その誇りに生きる姿は美しくもあり、儚くもあり、そして哀しくもあります。

映画の内容は、第二次世界大戦をある程度知っていないと分からない部分もあるように思われ、多少知っている人向けかもしれませんが、そこで描こうとしているテーマは誰でも共感できるものだと思います。名画です。
 
 
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