アリューシャンに消えた潜水艦を想う

明日はいよいよアッツ島玉砕の日です。
1943年5月29日、アッツ島を守備する日本軍守備隊は最後の突撃を敢行、そして全滅しました。
そんな日に、私は友人銀河孔明さんのおばあさんから聞いた話を思い出しました。

銀河孔明さんのおばあさんの兄もまた第二次世界大戦に出征しました。
そして、潜水艦の乗組員となり、アリューシャンの海に沈み、戦死しました。
詳細は分からないのですが、アリューシャンの海に沈んだということなので、おそらく、アッツ島やキスカ島といったアリューシャンの島々に補給物資を届けようとして、アメリカ駆逐艦に発見されて攻撃を受け、沈没したのかもしれません。
銀河孔明さんのおばあさんは、毎年夏になると、この話をするそうです。
私もまたそんな話を銀河孔明さんから繰り返し聞きました。
そして、私もまたアリューシャンの海を思うのです。

今日の秋田は少し雲がありますが、心地よい晴れで、ツツジが咲き乱れ、一部の株では花が終わっている感じです。道々にはマーガレットが咲き、あじさいも花を伸ばそうとしています。そんな初夏の新緑に包まれてすべてがいきいきとしてこれからの季節を謳歌しようとするころ、アッツ島では兵士たちが玉砕しました。そして、銀河孔明さんのおばあさんの兄は、アリューシャンの暗い冷たい海で沈没し散華されたのです。
この季節、日本では初夏の美しい季節ですが、アリューシャンは霧に閉ざされた寒々とした季節を迎えます。濃霧に覆われ、夏もないような島。そんな絶海の孤島で、日本兵たちは従容と軍務につきました。そしてアメリカ軍の侵攻を受けるのです。

アリューシャンの海はことさら冷たかっただろうと思います。
そして、暗かっただろうと思うのです。
そのような海で死なねばならなかった無念を想像するにあまりあるものがあります。
銀河孔明さんのおばあさんは今でもご健在で、お元気です。
もしそのお兄さんも生きていらっしゃったら、戦後も思う存分に働かれて、今でも生きていらっしゃったかもしれません。
暗い海に、人々の人生と幸せが飲み込まれていきました。
人の世の無常をいつも思います。

そして、いよいよ明日はアッツ島の最後の突撃が行われます。
粛然とした気持ちで明日を迎えたいと思います。そして、私自身、これから精一杯生きていこうと思います。
 
 
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